写旅ログ #8 白の北アに挨拶

■今回のターゲット
降霜の青鬼とモルゲン
夕日と柿木と山里
白い山並みを従えた天の川
八方池に映る白い山並みを染めるモルゲン(当然これがメインだ)

日出(松本)
11 6 06:15 (109) 16:48 (251) 11:32 ( 38)
11 7 06:16 (109) 16:47 (250) 11:32 ( 38)
季節は立冬、遂に白い季節が開幕した。
先々週はサーベイ不足により見事に撃沈したので今回はちゃんと金曜日にライブカメラで確認済み。あまりに白いので逆に登れるか心配なくらいだった
金曜の晩、自宅を出て長野道麻積ICから大町経由で白馬に入る。以前は信濃IC-戸隠-鬼無里経由だったが麻積ICの方が近いし新町や犀川沿いの川霧が面白そうだ。
真冬のシーズンになると山は遠くから眺めるだけになるので上條英雄先生の足跡がとても参考になる 上達は模範からだね


里山降霜.jpg
NIKON D700AF Nikkor 50mm f/1.4D 50mm/
2010/11/06 06:18:30
1/4 F11 Av 400 -1 中央重点測光

青鬼の朝は期待以上の光景だったが、降霜と北アを絡めた初冬の情景を狙ったが気に入った構図は見つけられなかった。また挑戦しよう
棚田に陽が射す前に青鬼を離れ、久しぶりに鎌池に行ってみた。雨飾高原辺りの色付いたブナ、コナラがとても美しかった
鎌池に近づくにつれ、冬眠支度を終えた木々が並んでいた。
とても暖かく澄み切った青空の下、朝の散策はとても楽しい。
小春日和は冷気が増す日々の中、肌で感じるものと思っていたが その情景から瞬間的に感じることもあると知った。(写真は無いけど^^)



晩秋の湖畔.jpg
NIKON D700/AF Nikkor 85mm f/1.8 85mm
2010/11/06 09:39:00
1/30 F11 Av 800 ±0 中央重点測光

昼過ぎに和田野の森を抜け、黒菱に向かおうと思ったら、手前で通行止めになっていた。
ここから登るのは厳しいなぁと思っていたら工事車両が下りて来て、黒菱リフト乗り場まで行けないか尋ねると「工事の邪魔にならないならいいよ」と受け入れてくれた。ラッキーだ
しかし、そう一般車両通行止めとなっている以上あまり出入りはできないと思い、このまま黒菱で待機した。なので土曜日の夕日、星の写真はなし。
その代わり沢山寝た。
日曜日の2時に黒菱第3リフト乗り場から入山開始。
新月のため、星はよく見える。天の川もばっちり、さそりが東の空に立っていた。天中付近にはオリオンが輝いている。八方池に着くまでに上手くすると天の川が残ってるかもしれない。
月がないととても暗い。見える範囲はデコ電で照らす足元のみ。誰もいない、星が救い
途中黒菱平鎌池湿原でルートロストして手間取り、八方池山荘に着くのに1Hちょいかかってしまった。この辺から白馬の街の灯が見える。
八方池山荘を越えると雪が次第に多くなり、状態は最中状態。なのでアイゼンはいらない。
比較的新しい足跡があったので少しは楽だが、それでも踏み抜くこともしばしば。めげそう。ただ風も穏かで気温も-3度と最高のコンディションだ。2-3日前の高層天気図だとこの辺は-12度まで下がっていたからね
石神井ケルンが闇の中にうっすらと確認でき、トイレ下の直登ルートを行く
この後、稜線に出るまで雪の吹き溜まりが一番体力を使った。時間もかかったかも。
稜線に出ると既に東の地平線に変化が始まっていた。肉眼で確認できるということはもう遅い

八方ケルンと東雲.jpg
NIKON D700/AF Nikkor 20mm f/2.8D
2010/11/07 05:11:23
15.0 F2.8 マニュアル 1600 -0.7 中央重点測光

西の空は既に星が帰り支度をしているではないか
星は残ってたらラッキーと思ってたがこんなにいいコンディションならもっと早く出てくればよかった 天の川は既に帰ってしまった。


帰る星たち.jpg
NIKON D700/AF Nikkor 20mm f/2.8D
2010/11/07 05:12:17
15.0 F2.8 マニュアル 3200 -0.7 中央重点測光

がむしゃらに最後の坂を詰めて第3ケルンに着くともう五竜鹿島槍は浅い光を受けて目覚めようとしていた。おまけに八方池は固く氷の世界となっていた。赤いモルゲンを映すことはできなさそうだ 残念。

夜明けのオリオン.jpg
NIKON D700/AF Nikkor 24mm f/2.8D
2010/11/07 05:34:02
4.0 F4 マニュアル 800 -0.7 中央重点測光


薄明の鹿島槍.jpg
NIKON D700/AF Zoom-Nikkor 70-300mm f/4-5.6G
2010/11/07 05:45:27
1/2.0 F5.6 マニュアル 1250 -0.7 中央重点測光

長い夜の終わりはあっけない。もうAFが使えるくらいの明るさになってきた。
慌てて八方池に下りていくと全く地形が変わっていて、夏道は雪が深く進めないので、クマザサを頼りに木道のテラスにたどり着いた
ここにいると東側の空が稜線の奥になり全く分からない
雲は僅かに浮かぶのみ 絶好の晴天、白い山肌。
カメラを構え昨日の朝と同じモルゲンが目の前で始まろうとしている。
雲が焼け始め、構図を決め・・・・ 来なかった。
ま こんなものだね


深閑の向こう側.jpg
NIKON D700/AF Nikkor 24mm f/2.8D
2010/11/07 07:09:31
1/125 F11 Av 200 ±0 中央重点測光

でも、久しぶりに充実した山行であった。
降りは トイレから八方山に向かう木道の夏道を選択。丁度太陽が真正面にあり、とても贅沢な日向ぼっこができた



日向ぼっこ.jpg
NIKON D700/AF Nikkor 24mm f/2.8D
2010/11/07 08:51:52
1/125 F22 Av 200 ±0 中央重点測光

が、八方池山荘手前、深い雪面の谷のトラバースが怖かった。キックステップで進むのだが、もし山足が滑ったら雪面を猛スピードで一気に80mは滑落 痛いでは済まなさそうだ
冬は直登ルートの方が安全だね

帰りは みみずくの湯に浸かり、夕日のロケハン、小熊山手前で鹿島槍爺が岳と天の川を撮影して帰宅。小熊山ではバルブ1Hと思ってたらなんちゃってMC-36を紛失してしまい、撮り損ねた。もう今年は閉鎖されるのでまた来年だ

※写旅は所用のため一旦休止します。12月から再開します。季節変わりと霧氷が取れないのは残念だが、1年待てばまたやって来るさ